日本女性薬剤師会の概要
昭和41年(1966)4月に、東日本薬業婦人連合会、日本女子薬剤師西部連合会、東海四県婦人薬剤師会が統合されて、秋島ミヨ氏が初代会長となり、日本女子薬剤師会(平成11年日本女性薬剤師会に改称)が設立された。
秋島ミヨ会長時代の本会の歩みを辿ってみると、次のように要約できる。
- 全国女性薬剤師の親睦、情報交換等、各都道府県女性薬剤師会の拠点としての役割を担った。
- 研修活動に重点を置いて、全国研修会(現在の学術講演会)開催、全国共通テキストの作成と都道府県女性薬剤師会における伝達研修を推進した。
- 医薬分業の推進と薬剤師職能確立を目指して、「道の会」による全国女性薬剤師の政治力の強化に努めた。
- 少子・高齢社会の到来と介護保険制度の導入により、「移動セミナー」を開催した。
平成16年6月の代議員会において、第2代会長に近藤芳子(由利子)氏を選出。女性薬剤師に特化した活動(性差医療、在宅医療・介護の分野)を積極的に進め、さらに地域社会と共生する薬剤師活動の展開として、男女共同参画推進事業並びに公開講座を実施している。
平成19年6月の代議員会、7月の臨時代議員会の慎重審議を経て、任意団体を発展的に解散し、有限責任中間法人を設立するに至り、平成19年10月10日、法務局において正式に登記申請が受理され、有限責任中間法人日本女性薬剤師会として新たにスタートした。
平成20年6月の第1回定時社員総会において、新理事・監事が選任され、2期目の会長には近藤芳子氏を再選した。
平成20年12月1日 一般社団法人日本女性薬剤師会となる。
日本女性薬剤師会の組織 2024年4月~2026年3月
(1)社員(正会員) 全国22都府県女性薬剤師会
青森県、秋田県、宮城県、福島県、茨城県、群馬県、栃木県、埼玉県、千葉県、東京都、長野県、新潟県、富山県、
石川県、愛知県、京都府、山口県、愛媛県、高知県、佐賀県、熊本県、沖縄県
(2)役 員 理事:15名以内(会長及び副会長たる理事を含む)
・代表理事 会長 近藤 芳子
・理 事 (副会長4名含む)
渡邊美知子、小縣悦子、小宮山貴子、宮地和子、俵木登美子、福永晃子、三浦典子、久保田理恵、市橋直子、
根反久子、志岐由利子、高田良子、熊倉明子
・監 事 本多美知子、三由直美
日本女性薬剤師会の活動ビジョンと事業・実績
日本女性薬剤師会は、男女共同参画社会づくりを踏まえ、「薬剤師の職能の向上」と「女性のライフステージを考慮した活動」の理念に基づき、活動を行っている。
1.薬剤師の職能の向上を目標として、新コアカリキュラム対応6年制薬学教育課程の実習指導担当者の育成
●認定薬剤師認証研修施設(G16)として認定薬剤師の育成
●学術講演会の開催(年1回、於:東京「ポスターで広げよう女性薬剤師会のネットワーク」)
●薬剤師継続学習通信教育講座(テキスト、スクーリング、達成度試験、論文作成の演習等)
●国内外の関連学会への入会、学会参加、発表などの奨励
2.地域包括ケアシステムの医療者としての活動の推進
●在宅医療の推進としての、移動セミナーの開催(毎年、各都道府県女性薬剤師会を廻る開催)
「保健・医療・福祉の架け橋になろう!そして在宅医療・在宅介護への対応
~多職種との連携による地域包括ケアとチーム医療の実践~」
●地域医療における医薬品の安心・安全な使用の推進
●「かかりつけ薬剤師」の育成と「薬局の健康サポートの機能強化」を推進
●市民公開講座の開催
3.出産・子育て・介護等で中途退職している女性薬剤師への復帰支援
●家庭で学習可能な「薬剤師継続学習通信教育講座」の開講
●薬学臨床をはじめ薬学の基礎的知識補填とアップデートな情報の提供
4.男女共同参画社会づくりに関する活動
●本会は、内閣府「えがりてネットワーク」(男女共同参画推進連携会議)の議員、
最近では日本薬学会「男女共同参画委員会」に委員として参加
●構成員である各女性薬剤師会でも、各都道府県男女共同参画活動に参加、国民的取り組みの推進を図っている。
●女性薬剤師の働き方及びワークライフバランスの検討(2010年よりアンケート実施)
5.本会の主旨と活動を会員に伝え、親睦と事業への積極的な参加を募り、
薬剤師としての信念と誇りを深める目的の広報活動
●「日女新聞」の発行(年2回)
●ホームページの作成、更新
●その他、委員会活動や必要時リカレント情報の発信